「委託募集」に当たるかを確認する

厚生労働省の資料は、委託募集を「労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして労働者の募集に従事させる形態で行われる労働者募集」と定義しています。被用者以外の者に報酬を与えて募集に従事させる場合は厚生労働大臣の許可(報酬額も事前の認可)、報酬を与えない場合は届出が必要とされています。

手続きの窓口は、自県外募集で一の都道府県からの募集人員が30人以上、または募集人員総数が100人以上の場合が厚生労働大臣、それ以外は都道府県労働局長とされ、申請書・届出書はいずれも都道府県労働局長に提出します。

SNS運用代行が投稿の制作だけを行うのか、候補者への声かけや応募受付など「募集に従事」する業務まで行うのかで、委託募集に当たるかどうかの判断が変わる可能性があります。業務範囲に応募者対応が含まれる場合は、契約前に都道府県労働局に確認してください。

求人メディア・ビジネスSNSは「募集情報等提供事業」

改正職業安定法の概要資料によると、求人メディアや求人情報誌、ビジネスSNSなどは「募集情報等提供事業」の例とされ、求職者に関する情報を収集して行う事業者(特定募集情報等提供事業者)には事前の届出が義務付けられています。厚生労働省は特定募集情報等提供事業者の一覧を公開しており、任意の「優良募集情報等提供事業者認定制度」も設けています。求人メディアを選ぶ際の確認材料になります。

個人のクリエイターに頼むなら「フリーランス法」

撮影・編集を個人のフリーランスに発注する場合は、フリーランス・事業者間取引適正化等法(2024年11月1日施行)が関係します。愛媛労働局の案内では、発注事業者に関する項目として、取引条件の明示、期日における報酬支払い、禁止行為、募集情報の的確表示、育児介護等との両立への配慮、ハラスメント対策の体制整備、中途解除等の事前予告・理由開示が挙げられています。動画クリエイターを募集する投稿を出す場合も、募集情報の的確表示が求められます。

外注先の形態別・契約前の確認点

外注先の形態主に関係する公的ルール契約前に確認したいこと
SNS運用代行(制作・投稿のみ)職業安定法の的確表示(求人企業側の義務として残る)事実確認の担当、修正の反映日数、募集終了時の対応
SNS運用代行(応募者対応を含む)上記に加え、委託募集に当たるかの確認応募者対応の範囲、労働局への確認結果、個人情報の扱い
求人メディア・ビジネスSNS募集情報等提供事業(事業者側の届出)届出の有無、掲載情報の更新方法、応募者情報の管理
個人の動画クリエイターフリーランス・事業者間取引適正化等法取引条件を書面等で明示しているか、支払期日、中途解除の扱い

相談先・申込先の選び方

委託募集や職業紹介に当たるかの判断は都道府県労働局、フリーランス法の取引条件については労働局やフリーランス向けの相談窓口が公的な相談先です。外注先を比べるときは、料金の総額だけでなく、上の表の確認点に書面で答えてもらえるかを判断材料にしてください。費用の比較はSNS採用代行の費用を比較する、契約面のチェックはSNS採用代行会社の比較・契約チェックガイドにまとめています。

参考にした公式情報

いずれも2026年10月12日に内容を確認しました。制度やサービス仕様は変わるため、実施前に最新のページをご確認ください。

この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の募集内容が法令に沿っているかは、都道府県労働局・ハローワークなどの窓口や社会保険労務士・弁護士などの専門家にご確認ください。