若者雇用促進法の「青少年雇用情報」
厚生労働省のリーフレットによると、新卒者等の募集・求人申込みを行う企業には、幅広い職場情報を提供することが努力義務とされています。提供する情報は次の3類型です。
| 類型 | 項目(リーフレットより) |
|---|---|
| 1 募集・採用に関する状況 | 過去3年度の新卒採用者数・離職者数/過去3年度の新卒採用者数の男女別人数/平均継続勤務年数(参考値として平均年齢) |
| 2 職業能力の開発・向上に関する状況 | 研修の有無及び内容/自己啓発支援の有無及び内容/メンター制度の有無/キャリアコンサルティング制度の有無及び内容/社内検定等の制度の有無及び内容 |
| 3 職場への定着促進に関する状況 | 前年度の月平均所定外労働時間/前年度の有給休暇の平均取得日数/前年度の育児休業取得対象者数・取得者数(男女別)/役員及び管理的地位にある者に占める女性の割合 |
応募者や、求人を申し込んだハローワーク・職業紹介事業者などから求めがあった場合は、3類型それぞれについて1つ以上の情報を提供することが義務になります。新卒採用でSNSから質問を受ける企業は、これらの数字をすぐに出せるようにしておきましょう。
女性活躍推進法の公表義務(2026年4月から拡大)
山梨労働局の案内によると、改正女性活躍推進法は令和8年(2026年)4月1日に施行され、従業員数101人以上の企業は「男女間賃金差異」と「女性管理職比率」の公表が義務になりました。該当する企業は、公表した数値を採用SNSや採用ページで紹介する際も、公表値と同じ定義・同じ時点の数字を使うことが大切です。
「しょくばらぼ」で同じ基準の情報を示す
厚生労働省の職場情報総合サイト「しょくばらぼ」は、企業の残業時間や有給休暇取得実績などの職場情報を横断的に検索・比較できるサイトです。えるぼし・くるみん認定などの情報も掲載されており、企業向けに掲載方法の案内があります。自社の情報を掲載している場合は、採用SNSのプロフィールや募集要項から掲載ページへリンクすると、求職者が他社と同じ基準で比べられます。
SNS投稿への落とし込み方
- 数字には必ず年度と定義を添える(例:「前年度の月平均所定外労働時間」)
- 部署・職種によって差が大きい場合は、全社平均であることを明記する
- 「離職率が低い」などの評価語ではなく、採用者数と離職者数をそのまま示す
- 社員インタビューの感想と、会社として公表する数字を分けて書く
- 数値を更新したら、過去の投稿の数値が古いままになっていないか確認する
求人情報で数字を示す場合は、職業安定法の的確表示のルールも関係します。特定の部署や一部の社員の数字を全体の数字のように示すと誤解を招くおそれがあります(的確表示の解説)。
相談先・申込先の選び方
青少年雇用情報の提供方法はハローワーク、女性活躍推進法の公表方法は都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が相談先です。しょくばらぼへの掲載は、サイト内の企業向け案内から手続きを確認できます。数字の集計を採用代行会社に任せる場合は、集計の元データと定義を社内で保管し、外部の作成物をそのまま公表しないようにしてください。
参考にした公式情報
いずれも2026年10月12日に内容を確認しました。制度やサービス仕様は変わるため、実施前に最新のページをご確認ください。
- 厚生労働省リーフレット「『求人申込書(大卒等・高卒)』に『青少年雇用情報欄』が追加されます!」
- 山梨労働局「女性活躍推進法が改正されました!」
- 厚生労働省 職場情報総合サイト「しょくばらぼ」
- 厚生労働省リーフレット「労働者の募集ルールが変わります」(求人企業向け)
この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の募集内容が法令に沿っているかは、都道府県労働局・ハローワークなどの窓口や社会保険労務士・弁護士などの専門家にご確認ください。
同じ前提で比べると、違いを確かめやすいよ。